影の騎士真珠の姫 影の騎士真珠の姫 第十三話後編 マリアとゾフィー 四人が一斉に座る。マリアは手をすりあわせて落ち着かないようにしていたが、口を開いた。 「気づけば……川の岸辺に倒れていて……手や足が痛くて……見ればかすり傷がありました。頭もガンガンと痛みがあって、私が誰かも名前も何もかもわかりませんでした... 2023.05.30 影の騎士真珠の姫
影の騎士真珠の姫 影の騎士真珠の姫 第十三話前編 マリアとゾフィー フィーネペルルとヴァルターはやっと想いを通じ合わせた。 そして差し迫った問題。マリアが姉、ゾフィーかという点で、うやむやのままはよくないと意見が一致した。 話を聞くだけでも聞いて問題の解決に向かうのが必要だ、と二人は考えた。 城に戻っ... 2023.05.30 影の騎士真珠の姫
影の騎士真珠の姫 影の騎士真珠の姫 第十二話 通じ合う想い 部屋で汚れた服を取り替えているとヴァルターがやってきた。声をかけなくともわかる。エルフィとエルマが騒ぐのだ。ヴァルターが来れば、散歩、という図式が愛犬たちに浸透していた。 「エルマ。エルフィ。もう少し待って。ヴァルト。少し待ってくださらない... 2023.05.30 影の騎士真珠の姫
影の騎士真珠の姫 影の騎士真珠の姫 第十一話 変化の現れ あれから数日、カタリーナは何もフィーネペルルにもヴァルターにも言わなかった。いつものように朝、一緒に食事を取る。その前にフィーネペルルはエルマとエルフィの散歩にヴァルターと共に行く。 今まで、朝食の席には暗い表情で来ていたが、最近、目に見... 2023.05.30 影の騎士真珠の姫
影の騎士真珠の姫 影の騎士真珠の姫 第十話 女神の名を持つ側女 「今日はもう、鏡を見るのはもう良いでしょう? 確か、あの記憶を失った女性はカタリーナの世話役になっているの。カタリーナの元へ行きましょう。おいで。エルマ」 腕を差し出すとエルマがちょこちょこよじ登ってくる。フィーネペルルはエルマを抱きあげ... 2023.05.20 影の騎士真珠の姫
影の騎士真珠の姫 影の騎士真珠の姫 第九話 自分を映す鏡 「それじゃ、まずはヴァルトのお姉さん捜しから始めましょうか」 唐突にフィーネペルルが提案し始める。 「いきなり、そに行き着くのはどうしてですか。まずは影の御し方からでは……」 ヴァルターは突っ込む。自分の事からが先だろうに。 「あら。私... 2023.05.18 影の騎士真珠の姫
影の騎士真珠の姫 影の騎士真珠の姫 第八話 淡く花開く恋 「エルフィはヴァルトが好きなのね。エルマも」 そう言ってフィーネペルルは二匹の頭を撫でる。ヴァルターはにこやかに見ている。その視線にフィーネペルルはやや恥ずかしそうにする。 「どうしてそんなにニコニコしてるの?」 「姫、いえ、フィーネが優... 2023.05.14 影の騎士真珠の姫
sad 神経痛とな……。 今日は出勤日でしたが、激痛でバス停までしか歩けず、欠勤。明日通院の病院を前倒しして検査だけでも、と行きました。大ラッシュで、辟易しながら(もちろん。予約外なので時間が倍以上かかる)いくらかかるかもわからないため、節約しつつひたすら我慢の子で... 2023.05.10 sad
影の騎士真珠の姫 影の騎士真珠の姫 第七話 奇妙な作戦会議 「それでは、みんなで森の泉に来たわ。何を相談すれば良いの? 騎士様」 「騎士様なんて言われた事もありません。ヴォルターでもよいと言ったではありませんか」 「じゃ、みんなからヴォルターと呼ばれていたの?」 「姉と父に……」 伏せがちな瞳にフ... 2023.05.10 影の騎士真珠の姫
影の騎士真珠の姫 影の騎士真珠の姫 第六話 心閉ざした優しき姫君 「ほうら。エルマ。お母さん猫のミルクではないけれど、ヤギのお母さんのミルクよ」 エルマは小さな器に入ったミルクをぴちゃぴちゃ飲み始める。母猫にくっついて飲むほど幼くはないようだった。ある程度は野良猫として生きていたのだろう。 「エルマは偉... 2023.05.06 影の騎士真珠の姫