太陽と月の永遠回帰の神話

【恋愛ファンタジー小説】とびっきりの恋をしよう! 第二話 魔術師の弟子

翌朝、佐和子を呼ぶ声がうるさいほど聞こえた。 「サーコ。サーコ。ブスサーコ。どこ行った?!」  ブスを連呼され思わず着替えぬまま制服で部屋を飛び出していた。寝巻は用意されたがどのように着たらわからなくて渡された荷物の中から制服を引っ張り出し...
太陽と月の永遠回帰の神話

改訂版Skyblue 第一章 どこでもお勉強

次の日、千秋は寝ぼけ眼で瞼を開けて見慣れない天井にはっと我に返った。 自室ではない。カルマに案内された客間の一室だった。天井の幾何学模様が美しい。 「お寺みたい・・・」 ぼそっとつぶやくと自然に昨日来ていた制服を探す。 「ない・・!! 私の...
太陽と月の永遠回帰の神話

とびっきりの恋をしよう! 第一部 第一話

佐和子は普通にのんびりと歩いていた。暑い夏がやってくる。うっとおしいことだと思いながら歩いていると浮遊感に見舞われた。 「?」  不審に思って下を向くと真っ黒な穴から人の手が出てきた。すぐにどこうとするが手につかまる。 「いや。離して」 恐怖から声がでない。抗議の声もかすれている。手は佐和子を穴の中に引き込もうとする。佐和子が抵抗すると強く握ってくる。 「やめてー!!」  佐和子は叫んだ直後意識を失った。
気づいたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました

気づいたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました (16)再編集版

お姉様の婚礼が終わった。嫁ぎ先の侯爵家はお父様の家からそう遠く離れていない。もちろん、生活があるから出仕時間を一時間遅らせた。すると、今度はお姉様が妹といる時間が減ると言って抗議する。  いや、新婚生活を満喫してもらわないと、と言って無理矢...
気づいたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました

気づいたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました (15)再編集版

お姉様の婚礼準備が終わった。あとは良き日を判断して婚礼の日を迎えるだけだ。私の場合は、城下町を走る車、というか馬車というか、わけのわからない融合物体に乗ってパレードがあるらしく、その設計で宮殿の技術士達はてんやわんやの大騒ぎ。その間にも、ド...
気づいたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました

気づいたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました (14)再編集版

その日はあつらえた黒い正装に私は身を包んでいた。今日は一年も経ってのお父様とお母様の埋葬式。二度と着ることがないよう願いながら身に纏っていた。 「ゼルマ」  ウルガーが迎えに来た。エルノーも側にいる。アーダが裾を整えて私はウルガーに近づく。...
最後の眠り姫

最後の眠り姫(11)~(25)

11話 「さぁ。エミーリエ。あんまり泣いていると朝食が美味しくなくなるよ」 「そうね。きっと私のために一生懸命作ってくれたのだものね」  そう言いながら涙を拭う。 「今朝は慣れてもらおうと思ってこの国の朝食にしたよ。変わったパンだろうから期...
最後の眠り姫

最後の眠り姫(3)~(10)

3話 「ああ。もう可愛いっ。エミーリエって名前から素敵だわっ。カロリーネお姉様と言って見て」 「か・・・カロリーネお姉様・・・」 「きゃー。可愛いっ。一生、私のものよ!」  すごい愛情を持っているのはわかるけれど、この状態はいささか危ないよ...
探偵とお嬢さんシリーズ

探偵さんとお嬢さんシリーズ #07 消えた宝石2

「それでは君に贈ったネックレスのヒントだ。ある邸宅から非常に価値のある宝石が消えた。私はその事件の謎を追っている。『トリプルエクセレント』と称されるダイヤモンドだ。その価値についてはどうでもいい。ただ、防犯カメラには不審な人間は一人もいなか...
気づいたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました

気づいたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました (13)再編集版

王妃様は言いよどんでいたけれど、ついに口を開いた。 「私の一族は物語師と言って様々な物語を紡いで世界を動かす影の一族だったの。でも、その強大な力を恐れた人々は私の一族を抹殺した。唯一生き残った私は、この国の姫として養子で育った。そしてあなた...
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