2023-07

花屋elfeeLPia

【最新話】花屋elfeeLPia 恋をしませんか? 最終話 モンステラの物語

モンステラの物語  ここに一軒の小さな花屋がある。花屋elfeeLPia。妖精のいる場所という造語だ。しかし、この店には本当に花の妖精がいる。それを知っているのは店主一樹とその妻、萌衣、とアルバイト店員向日葵とその他幾人かの常連客だけである...
絆の騎士知恵の姫

【先行公開:連載小説】絆の騎士知恵の姫 第三話 巡礼の道

「この山を越えるの?」  フィーネペルルは目の前にでーんと構えている山を見上げて言う。 「『エレシアの聖堂』への道のりは巡礼とされていたんだ。聖なる山を越え、険しい道を歩いてたどりいた者だけに近づくことのできる聖域だったんだ。帰るかい? フ...
絆の騎士知恵の姫

【先行公開:連載小説】絆の騎士知恵の姫 第二話 ちょっとそこまでがちょっとそこまで、ではなかった件

「で、どこに行くのか解っているのか?」 「ここよ。エレシアの聖堂。古代王国の元首都にあるって。この国の中心にあるって聞いているけれど……」  地図を見てはぁー、とため息をつくヴァルターである。そこへカタリーナとライアン従姉妹夫婦が通りかかっ...
絆の騎士知恵の姫

【先行公開】絆の騎士知恵の姫 第一話 ちょっとそこまで

ゾフィーとヴァルターはエルフルア王国で暮らすことを決めた。ヴァルターは女王となるフィーネペルルの夫となりこの国を共に治め、ヴァルトが来るきっかけとなったゾフィーも王族の資格を受け、この国の騎士と結婚して終の棲家とすることとなっていた。そんな...
影の騎士真珠の姫

影の騎士真珠の姫 最終話

春になった。    アムネシア国ほどではないが春を告げる花が咲き誇っている。  フィーネペルルは毎日城の入り口で想い人を待ち続けた。 「フィーネ。また、こんな所に。婚礼の準備話終わらないわよ。エルフィもエルマもあなたの散歩を待ってるわよ」 ...
影の騎士真珠の姫

影の騎士真珠の姫 第二十九話 戦の終わりに

体が硬直して動けない。剣が振り下ろされようとしていた。反射的に目をつむる。だが、剣は降りて来なかった。そのかわりばさり、と大きなものが近くで倒れる気配がした。そっと目を開ける。ヴァルターが一刀両断していた。 「フィーネ。姉上と部屋の端に言っ...
影の騎士真珠の姫

影の騎士真珠の姫 第二十八話 ゾフィーを追って

「しっかり馬のたてがみにつかまっておくんだ!」  馬を走らせながらヴァルターは言う。フィーネペルルは必死になってたてがみをつかむ。乗り慣れない馬だが、旅で相当慣れた。一気に近くで幕を張っていたレガシア帝国の本陣に駆け込む。正面突破だ。矢が降...
影の騎士真珠の姫

影の騎士真珠の姫 第二十七話 狙われたゾフィー

「早く、こちらへ!」 「お母様!」  細くひんやりとした地下道に行く。王族だけが使う避難路だ。 「ゾフィーなのね。あなたが」 「はい。でも、私はする仕事が……」  戸惑うゾフィにフィーネペルルが抱きつく。 「あなたを狙って来たの。いないとな...
影の騎士真珠の姫

影の騎士真珠の姫 第二十六話ゾフィーの記憶

「姉上!」 「マリア!」  二人でカタリーナの部屋の方に急ぐ。 「はい?」  のほほん、とマリアは仕事をしていた。 「いいからこっちへ」  乱暴な言葉になりながらマリアをカタリーナの部屋に連れて行くフィーネペルルである。嫌な予感が的中する前...
影の騎士真珠の姫

第二十五話 帰国の喜び

帰りの道はあっという間だった。体調が万全でないフィーネペルルを思ってヴァルターとライアンは最短距離で移動したのだ。 「こんな近道があるなら、どうして最初から使わなかったの?」  フィーネペルルが不機嫌そうに言う。まるでまた少女に戻ったようだ...
PAGE TOP